徒然博士の日常

体験の言語化や自己啓発用

ハイプサイクルからハードウェア設計・働き方変革ネタを探してみた

背景

私は現在自動車部品メーカーで機械設計を行っています。最近では会社としてボトムアップの構造変革が求められていると感じています。そこで先端技術を参考に、実現可能性をある程度脇に置いてアイディエーションのきっかけを探そうというのが背景です。今回は実問題解決の案を本気で出すというよりは、アイスブレイク的な思考法にトライすることを目的としました。

ハイプサイクルとは

ご存じの方も多いと思いますが、ハイプサイクルは、Gartner社が毎年発表するさまざまな新興技術に対する関心の高さや普及度合いなどをまとめたグラフのことです。
(参考:https://www.gartner.com/jp/research/methodologies/gartner-hype-cycle)
何らかの技術が登場して期待が高まり、次第に普及していく過程を,
(1)黎明期(Innovation Trigger)
(2)過度な期待のピーク期(Peak of Inflated Expectations)
(3)幻滅期(Trough of Disillusionment)
(4)啓発期(Slope of Enlightenment
(5)生産性の安定期(Plateau of Productivity)
という5つのフェーズに分類します。今回はこのハイプサイクルの項目を設計業務効率改善ネタに応用することを一人ブレスト的に調べながら考えてみました。

参考にしたのは2020年版の先進技術ハイプサイクル https://ascii.jp/img/2020/08/19/3082594/l/01550cd25413eaa7.png

技術キーワードを絞ってみる

・技術があまりにも先端的、実装まで時間がかかると話が収束しなさそう
・キーワード選びに先入観を入れるとよくないので、なるべく無作為に


の観点から、ハイプサイクルの一番右側のものから10個を機械的にピックアップし、それぞれについて考えることをルールとしました。

オントロジ― × 設計スキルの言語化

オントロジ―とはそもそも哲学用語ですが、最近では情報を構造化し整理していく概念として考えられているようです。人の情報をコンピュータで表現させるときに良く使うそうで、自然言語処理分野とかでは馴染みあるかもしれませんね。私は知りませんでした。

昨年設計部署に配属されてから、常々思っていたのは「設計者のスキルって何?」ということ。結局年功序列感はあるし、設計に必要なスキルが言語化されていないので、設計者としてのスキルアップ計画を立てるのにいつも頭を悩ませていました。
そこでオントロジ―を取り入れて設計スキルを共通言語で言語化できるようになればいいのかなと。

データファブリック × 設計エビデンス探索

ネットアップ社によれば、「データファブリックとはオンプレミス環境もクラウドも含め、点在するデータに対して必要な時にアクセスでき、自由に、かつ安全にデータを移動・制御できることを推進したもの」らしいです。少しありきたりな技術だと思いますが、実装面で難しいらしく、時代遅れとネットで叩かれたりしていました。
現部署ではほぼオンプレミスでデータ管理を行っていますが、各イベント毎(設計レビュー、出図など)に設計エビデンスを集める作業があり、それにやたらと工数がとられます。私自身、担当者がコロコロ変わった開発案件の資料整理にかなり悩まされました。そこでデータ管理を一元化&探索の簡易化が達成できればかなり工数を減らせるのでは、と思います。

所感

・最新技術のリテラシーを上げるいい機会になった。
・部署業務に限らず、新しい開発ネタ探しにも使えそう。
・ありきたりな話に収束してアイディアが陳腐に感じる。

【対策】 深堀して具体性を上げる。 もっとサイクルの左側の項目を拾ってみる。