徒然博士の日常

体験の言語化や自己啓発用

3泊4日で禅の修行体験に行ってみた

3泊4日で禅の修行体験に行ってきました。お世話になったのは京都にある宝泉寺。半分勢いで申し込みましたが、非常に有意義な時間を過ごしました。

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お世話になったお寺。


筆者のほかに同じ時期の参加者は4名でそれまで連泊していた数名と2日目以降に参加された方の合計10名弱での修行となりました。
対応してくれた常駐さんは3名でいずれも若い方でした。

普段は20~30名程度で集団生活を行うとのことでしたが、今回はコロナの影響もあり、全員個室での宿泊でお経も修行者が読むことはなく、非常にコロナ対策に気を遣われていました。
普段は禅堂で雑魚寝で生活するらしいです。


参加者の年齢層は10代~70代と幅広く、意外にも愛知から来られた方が多かった印象です。(愛知にはどれだけ救いを求める人がいるのだろうか…)
参加者の応募動機も千差万別で非常に多くの価値観に触れることができ、また全員非常に気さくで楽しい時間を共有させて頂きました。


筆者自身、俗にいう「マインドフルネス」を日々の生活で取り入れようと書籍やYoutube等をみて試してみたりもしましたが中々続かず、今回は坐禅に集中的に取り組めたので非常に良かったと思います。

一日のスケジュール

一日目

14:45 集合。規定や施設の説明

15:30 食事作法や室内作法説明のビデオ視聴。その他館内説明。

17:00 薬石(夕食)

18:00 和尚様による法話坐禅指導

20:00 坐禅・開枕(作法上の就寝)

20:40 茶礼(歓談と入浴等就寝前の準備)

21:55 開枕(消灯)

二、三日目

5:20 開静(起床)・洗面

5:40 八段錦(太極拳)

6:00 坐禅

7:00 和尚様による法話坐禅指導

7:20 坐禅・開枕(作法上の就寝)

7:50 粥座(朝食)

~小休憩~

9:00 作務割り当て・作務(労働・奉仕活動)

11:30 片付け・小坐禅

12:00 斎座(昼食)

12:40 自由時間(外出OK)
~~~
16:45 坐禅

以降は初日と同様のスケジュール
最終日は作務を始める手前まで二、三日目のスケジュールと同様に粥座まで参加し下山する流れとなります。

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朝食と夕食は正座で素早く食べます。
夕食のみ他と違い「〇座」ではなく「薬石」という名前になっています。これは、そもそも仏門では正午以降の食事が禁じられていたため、修行者の飢えを癒して修行を成就させるために薬として夕食を取ったことからきているそうです。

良かった点

  • 法話ががっつり聞けた
    基本のスケジュールでは法話は曜日固定で実施されるものらしいのですが、今回はラッキーで2日連続で和尚さんのお話を聞くことができました。
    仏教の考え方や坐禅の意義など非常に勉強になる話ばかりで、脳みそが興奮してしまいその後の坐禅が全く集中できませんでした。

  • 飯がうまい
    全体を通して思ったのが、飯がめちゃくちゃうまいということです。
    なんでも献立は和尚様が考えられているそうで、肉は出ませんが煮物や汁物がまあうまい。

最後に

そもそも仏教とは苦しんでいる人の救済をテーマにしていて、禅宗はそのテーマ達成のために「『自分』は無いということ」に気づくことをゴールとしているらしいです。

今回の修行で、自我に対する執着を無くすための手段として坐禅が存在しているのだと理解しました。
仏教的、禅宗的な考えを踏まえてキャリアを考えてみたら色々と妄想が膨らんだので、このあたりはまた別途記事にしてみたいなと思います。

日々の現代的な生活の中では中々自我に対する執着をなくすというのは難しいこと。
機会があればぜひ再度修行に行ってみたいと思います。